プルメリアはハワイ原産じゃない

プルメリアはハワイ原産じゃない?原産地とハワイを象徴する花になった理由

ハワイの花と聞いて、プルメリアを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

白や黄色、ピンクの美しい花びらと、甘く華やかな香り。

レイに使われたり、髪に飾られたり、ホテルや街中で咲いていたり。

今では、ハワイを象徴する花のひとつとして世界中で知られています。

ところが——

プルメリアは、ハワイ原産の植物ではありません。

では、プルメリアはどこからハワイへやってきたのでしょうか。

そしてなぜ、ハワイを代表する花としてこれほど愛されるようになったのでしょうか。


プルメリアの原産地はどこ?

プルメリア(Plumeria)は、メキシコや中央アメリカ、カリブ海周辺などの熱帯地域を原産とする植物です。

もともとハワイ諸島に自生していた植物ではありません。

ハワイへ持ち込まれたのは19世紀。

つまり、ハワイの長い歴史から見ると、プルメリアは比較的新しくやってきた植物なのです。

それにもかかわらず現在では、

「ハワイの花といえばプルメリア」

というイメージを持つ人が世界中にいます。

では、ハワイにもともと咲いていた花には、どのようなものがあるのでしょうか。


ハワイ州の州花はプルメリアではない

実は、ハワイ州の州花もプルメリアではありません。

ハワイ州の州花は、**マオ・ハウ・ヘレ(Maʻo hau hele)**と呼ばれる黄色いハイビスカスです。

ハワイ固有の植物で、鮮やかな黄色の花を咲かせます。

また、ハワイの文化と深く結びついてきた植物として知られているのが、**オヒア・レフア(ʻŌhiʻa Lehua)**です。

ハワイには、オヒアとレフアにまつわる伝説も残されています。

愛し合っていたオヒアとレフアが引き離され、オヒアは木に、レフアはその木に咲く花になったという物語です。

レフアの花を摘むと雨が降るという言い伝えも知られています。

ハワイにはプルメリアがやってくる以前から、自然や神話、人々の暮らしと深く結びついた植物が存在していたのです。


なぜプルメリアはハワイを象徴する花になったの?

ハワイへ持ち込まれたプルメリアは、温暖な気候の中で育ち、島々の暮らしの中へ少しずつ溶け込んでいきました。

そして現在では、庭や街中など、ハワイのさまざまな場所でその姿を見ることができます。

特にプルメリアと深く結びついているのが、レイの文化です。

香りがよく、美しい花を数多く咲かせるプルメリアはレイにも使われ、歓迎や祝福など、人と人をつなぐさまざまな場面を彩る花になりました。

ハワイで過ごしたことのある人なら、プルメリアの香りやレイを目にした瞬間、ハワイでの時間を思い出すことがあるかもしれません。

原産地ではなかったハワイで長い時間を過ごし、人々の暮らしや思い出と結びついていった。

それが、プルメリアが「ハワイの花」というイメージを持つようになった理由のひとつなのでしょう。


プルメリアとハワイの多文化

プルメリアの歴史を知ると、現在のハワイが持つもうひとつの特徴とも重なります。

ハワイにはNative Hawaiian(ハワイ先住民)の文化があり、その後、中国、日本、フィリピン、ポルトガル、韓国など、さまざまな地域から人々が渡ってきました。

サトウキビ農園などで働くために移住した人々も多く、それぞれの文化は食べ物や言葉、祭り、習慣などを通じてハワイの暮らしにも影響を与えてきました。

もちろん、それらとハワイ固有の文化は同じものではありません。

それぞれのルーツを知り、ハワイにもともと存在する文化を尊重することは、とても大切です。

その一方で、異なる土地からやってきたものが新しい土地に根を張り、長い時間をかけてその土地の風景の一部になっていく。

プルメリアも、そんなハワイの一面を感じさせる植物です。


ハワイで愛されるプルメリアの魅力

プルメリアには、白や黄色、ピンク、赤などさまざまな色があります。

厚みのある花びらと甘い香りを持ち、南国らしい雰囲気を感じさせることから、花そのものだけでなく、アクセサリーやインテリア、ファッションなどのモチーフとしても親しまれています。

ハワイアンジュエリーやハワイ雑貨でプルメリアを目にする機会が多いのも、そのためです。

ハワイを訪れた思い出。

レイをかけてもらった記憶。

南国の風や香り。

プルメリアは、そうしたハワイで過ごした時間まで思い出させてくれる花になっています。



ハワイ雑貨を扱っていると、プルメリアのモチーフを本当によく目にします。

あまりにも「ハワイらしい花」なので、私自身も最初からハワイに咲いていた花のように感じていました。

でも、そのルーツをたどってみると、プルメリアは遠く離れた土地からやってきた植物でした。

生まれた場所と、愛される場所は同じでなくてもいい。

遠くからやってきた花がハワイの土に根を張り、毎年花を咲かせ、人々に愛され続ける。

その積み重ねによって、今では世界中の人がプルメリアを見てハワイを思い浮かべます。

ハワイの植物や雑貨の背景を知ってみると、今まで何気なく見ていたモチーフも、少し違って見えてきます。

プルメリアは、そんなハワイの奥深さを教えてくれる花のひとつです。

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